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物件タイプ別!成功する不動産投資の出口戦略の立て方

これから不動産投資を始める方は、毎月入ってくる家賃収入に目を向ける方が多いかと思いますが、最終的に不動産を手放す売却時の収益も実は非常に重要になってきます。いくら期待通りの家賃収入を得たとしても、売却のタイミングを見誤ってしまうと、不動産投資全体で見た時の収支がマイナスになってしまう場合があります。そのため、物件を購入する際は、「出口戦略」と言われる最終的に不動産を手放す・売却するタイミングについてもしっかりと考えておく必要があります。 そこで、今回は物件タイプ別の出口戦略の立て方についてご紹介します。

1.不動産投資における出口戦略の成功とは

不動産投資における出口戦略の成功とは、「売却するまでに得た家賃収入+売却価格」が最初に「物件を購入した費用」を上回ることです。

例えば、1棟8戸7,000万円のアパートを購入し、毎月戸当たり5万円の家賃収入を6戸分得られていたとします。

・30万円×12ヶ月×5年=1,800万円/5年間の家賃収入

5年後売却する時は、単純に計算すれば、

・7,000万円‐1,800万円=5,200万円以上の金額で売却できると、 購入価格の7,000万円を上回り利益を出すことが可能になります。

(実際は物件の運営諸経費がかかってくるため、5,200万円以上の金額が必要になります)

一方、例えば5,000万円での売却になってしまうと、不動産投資をトータルで見た場合200万円の損失になってしまうのです。

不動産投資は、売るタイミングを見誤れば売却益は非常に少なくなってしまいます。

そのため、購入前から出口戦略をどうするのか、考えておく必要があるのです。

2. ワンルームマンションの出口戦略

ここからは、物件タイプ別出口戦略の一般論をご紹介します。

まず、ワンルームマンションです。

ワンルームマンションは、1棟物件に比べると価格が手頃で、自己資金が少なくても始めやすいのが特徴です。ワンルームと言われるだけあってターゲットは単身世帯となり、ファミリー向けより入退去の回転率が高くなるため保有戸数が少ないと空室リスクは高くなります。単身ニーズに合う立地であれば賃料は下がりづらく、高入居率を維持できます。

そのため、ワンルームマンション投資の場合は、単身世帯のニーズの高い立地・条件の物件を予めしっかりと見定め、入居率が高いことを前提とした上で新たな商業施設が建設されるなど「地価の上昇」が見込まれる場合、売却を検討することをおすすめします。

3. 1棟アパートの出口戦略

1棟アパートは、複数の世帯から家賃を得られるため、安定した家賃収入を見込めるのが特徴です。物件購入費用はかかるものの、ワンルームに比べるとリスクを分散して投資をすることができます。一方、棟全体を管理する必要があるので、修繕費等の運営費は高くなってしまいます。

そのため、1棟アパートの場合は、「築年数10年~20年が経過し、長期修繕が必要になったタイミング」などで売却を検討することも一つの選択肢としておすすめします。それまでに得た家賃収入の収益を修繕・リフォームに充てざるを得なくなってしまいます。買主にとって魅力的な状態、つまり満室の状態にし、高値で売却を狙うとよいでしょう。

物件の寿命が間近になると、価格が大きく下がり、買い手が見つからないという状態も少なくありません。そのため、物件がまだ活躍できそうなタイミングで新たな投資物件を購入することをおすすめします。

4. 新築・中古物件の出口戦略

新築物件と中古物件では、出口の考え方も変わってきます。

日本人には昔から「新築信仰」という考え方があり、新築物件には一定の人気があります。 そのため、築浅物件が好まれる傾向にあり、高値で売買されます。

しかし、高値で売買されるからといって買ってすぐ売ってしまうわけにはいきません。

不動産の売買に関わってくる不動産譲渡税には税率の変わり目があり、所有期間5年以内の短期譲渡の税率は39%、所有期間5年以上の長期譲渡の税率は20%といった違いがあります。

そのため、新築物件を購入した場合は、譲渡税の変わり目である5年目で売却を検討し、できるだけ築年数が浅い段階で売却すると効果的でしょう。

中古物件の場合は、新築物件よりさらに購入時の「出口戦略」の考え方が重要です。 新築物件より築年数を抱えている分、定期的にメンテナンスをしておかないと、物件はますます価値が下がっていく一方です。売却時に高く売れるよう、メンテナンス費用をしっかりと意識した収支計画を立てた上で物件を購入・検討することをおすすめします。 ある程度家賃収入を獲得し、入居率を高めた上で現在保有している物件の売却価格が購入費用を上回るタイミングが売却時です。

まとめ

不動産投資で収益を得るには、家賃収入も大切ですが、出口戦略と言われる不動産売却益を考えることも重要です。トータルで見て収支がマイナスにならないよう、予め売却のタイミングや価格を想定して物件の購入・メンテンナンスを意識しておかないと、思ったような利益を得られない場合があります。これから不動産投資を始める方は、ぜひ出口戦略を考慮した投資計画を立ててみてください。

弊社では不動産投資における出口戦略も意識した物件購入・運営のサポートをしております。ぜひお気軽にご相談ください。