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不動産投資の融資を受けられる主な金融機関5つの特徴と違いを徹底解説!

不動産投資を行う上で切っても切り離せない問題が「融資」問題です。アパートやマンションなどを購入する際、すべてを自己資金で賄うことはほとんどないでしょう。そのため、多くの方が不動産投資ローンを活用し、物件を購入されています。その際、ある程度、事前に融資に関する知識を身につけておくことをすすめします。そこで、本日は融資を受けられる主な金融機関5つの特徴と違いをご紹介します。

各金融機関の特徴と違い

不動産投資の融資が受けられる金融機関には、「日本政策金融公庫」「都市銀行」「地方銀行」「信用金庫」「ノンバンク」の大きく5つがあります。それぞれの特徴を整理したものが下記表です。

 

金利

借入期間

対象

上限額

エリア

日本政策金融金庫

2%前後

10~15年と

短め

若者・女性・55歳以上向け優遇措置あり、初心者向け

4,800万円

全国可

メガバンク

(都市銀行)

0.5~3%前後

~35年

年収1,000万円以上

3億円以下

全国

地方銀行

2~3%前後

~35年

年収500~1,000万円

~1億程度

支店があるエリアのみ

信用金庫

2%前後

~35年

年収700万円前後

~1億程度

支店があるエリアのみ

ノンバンク

3~4%前後

~35年

年収500~700万円でも可

~2億程度

全国

 

➀日本政策金融公庫

日本政策金融公庫とは

平成20年に国民生活金融公庫・農林漁業金融公庫・中小企業金融公庫・国際協力銀行が統合されて設立された政府全額出資の金融機関で、創業支援や中小企業の事業支援を重点的に行っています。財務省所轄の金融機関のため公益性が高く、若者や女性、55歳以上の高齢者でも融資を受けやすいのが特徴です。

日本政策金融公庫の特徴

・金利:2%前後

・借入期間:10~15年以内と短め

・融資上限額は4,800万円と他の金融機関と比べると低い

・融資可能エリア:全国

・若者や女性、55歳以上の高齢者でも融資を受けやすい

年収500万円以下など他の記入機関では融資が厳しい場合、日本政策金融公庫がおすすめです。 日本政策金融公庫の融資を通過できれば、事業信頼度が高まり、他の金融機関からの借り入れのハードルも下がるなどのメリットも得られます。

融資を受ける際の注意点

日本政策金融公庫は、事業に対する融資制度です。そのため、融資審査では事業計画書が必要になります。また、面談が実施されるのが一般的です。 面談前に必要書類と伝えたい要点をまとめておくようにしましょう。また、他の融資審査と比較すると、審査結果の通達が遅い傾向があります。

➁メガバンク(都市銀行)

メガバンク(都市銀行)とは

都市銀行とは、全国展開して大きな収益規模をもつ銀行のことをいいます。三菱UFJ銀行・三井住友銀行・りそな銀行・みずほ銀行が、都市銀行に該当。都市銀行の中でも、三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行を3大メガバンクと呼びます。

メガバンク(都市銀行)の特徴

・金利:0.5~3%前後

・借入期間:~35年

・融資上限額:~3億円など他の銀行に比べると上限額は高い

・融資可能エリア:全国

・全国に支店があるため、居住地から離れた物件の融資も可能

大手企業や富裕層の顧客を中心としているため審査基準が非常に厳しくなっている一方、審査が通る層であれば0%~1%台での借入が可能です。 また、メガバンクや都市銀行との取引ができると、他の金融機関でも高属性として扱われるようになります。

融資を受ける際の注意点

都市銀行は全国展開しており便利な側面、支店によって融資に積極的かどうかが異なります。また、地方銀行や信用金庫と比較すると、地域密着性が薄く、フォローが手厚くない場合もあります。

 

➂地方銀行

地方銀行とは

地方銀行とは、一般社団法人全国地方銀行協会の会員である銀行のことを言います。主に地方エリアに集中展開しており、地域密着型で経営をしている銀行です。そのため、都市銀行と比較して手厚いサービスが受けられます。

地方銀行の特徴

・金利:2~3%前後

・借入期間:~35年

・融資上限額:~1億円程度

・融資可能エリア:支店があるエリアのみ

・都市銀行と比較すると地域を飛び出したビジネスを不得意で、利用できるエリアが限定されている

融資条件が都市銀行と比べると緩いため、年収500万円~1,000万円程度の方が利用されることが多いです。そのため、金利は都市銀行と比べると高いのが特徴です。 また、築古物件や郊外物件でも融資を受けやすく、高利回りの物件を購入する際におすすめです。

融資を受ける際の注意点

居住地とは異なる都道府県で投資物件を購入する際は利用できない場合が多いです。そのため、地元の銀行を利用することをおすすめします。

 

➃信用金庫

信用金庫とは

信用金庫とは地域の繁盛を目的とした非営利の金融機関です。不動産融資に関しては、エリアが限定されており、物件と居住地が営業エリア内にあることが前提条件となります。融資審査の基準が緩い反面で、金利は高めになる傾向があります。

信用金庫の特徴

・金利:2%前後

・借入期間:~35年

・融資上限額:~1億円程度

・融資可能エリア:支店があるエリアのみ

・都市銀行や地方銀行で融資を受けられなかったも融資が通ることもある

信用金庫は地域の発展が目的となるため、信用金庫の所在地にお住まいの方であれば融資が通りやすいのが特徴です。また、他の金融機関では、融資申込者の属性や経営状況が審査基準となりますが、将来的な成長性なども融資審査の判断基準で考慮してくれる場合もあります。

融資を受ける際の注意点

審査基準も他の銀行と異なる信用金庫で借り入れしやすさが魅力的ですが、金利が高く設定されています。信用金庫は取引額が小さいため、取引数を増やさなければいけないので、事務処理や営業に負担がかかってしまいがちです。このような負担がのしかかるため、金利設定が高くされています。

 

➄ノンバンク

ノンバンクとは

銀行以外の金融機関のことを指し、預金の入出金を行わずに融資などの与信業務に特化しています。融資資金は、主に銀行から得ているため、金融業界の中では商社の立ち位置に近いかもしれません。また、ノンバンクは「銀行法」ではなくて「貸金業法」が適用されています。

ノンバンクの特徴

・金利:3~4%前後

・借入期間:~35年

・融資上限額:~2億円程度

・融資可能エリア:全国

・貸金業法が適用されるため、融資申込から融資実行までのスピードが早い

・銀行の融資では受けられないような物件でも融資を受けられる場合がある

総領規制が適用されるというノンバンクの特性上、本人に安定した収入がない場合や専業主婦・未就業者などは基本的に利用することができません。また、ノンバンクは保証会社の保証を受けられないため、貸し倒れに備えて高い金利が設定されているのが特徴です。

一方、融資申込~実行までのスピードや銀行系では融資が難しかった物件を通せるなどのメリットがあります。 年収が500~700万円程度で初めて物件を購入する際はおすすめです。

融資を受ける際の注意点

他の金融機関に比べると金利が高めなので、事前に十分なキャッシュフローが回るのかどうかのシミュレーションが重要です。

 

まとめ

上記のような各金融機関の特徴と違いを理解しながら、融資先を検討することをおすすめします。物件を購入する際、1社の金融機関の融資審査に落ちて不動産投資を諦める方もいます。しかし、他の金融機関であれば、融資が受けられる場合あるため、様々な金融機関の特徴を抑えて活用していきましょう。

より具体的な融資の話が聞きたい、という方はぜひお気軽にお問合せください。