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不動産投資の世界での東京のポジションは?

東京は世界の中でも有数の大都市です。政治的にも経済的にも多くの機能が集まっています。このため、不動産価格は日本でも最も高い場所です。今回は世界における不動産投資市場での東京のポジションについてとの解説となります。東京を世界の主要都市と比較すると意外なことも発見できるのです。

東京の経済的なポジション

東京都が発表した「東京都長期ビジョン」には東京と他主要都市との様々な比較が掲載されています。主な項目を抜粋してみました。これらのデータを読み解いて東京の経済的なポジションを探っていきます。

 

東京

上海

シンガポール

ニューヨーク

ロンドン

備考

都市GDP

8,617

3,184

2,765

6,514

4,658

単位億ドル

株式時価総額

34,788

25,472

7,651

186,683

32,965

単位億ドル

株式市場の取り扱い時価総額

物価水準

109

56

102

100

87

ニューヨークを100とした場合

東京都GDP「東京都長期ビジョン」2014年より作成

都市GDPではトップクラス

データによると、都市ごとのGDPでは東京が第一位です。世界経済の中心地であるニューヨークよりもGDPが高いことに驚きます。発展の著しい上海やシンガポールとも何倍もの差です。このことから都市単位では世界でもトップクラスのGDPを誇っています。この1点だけでも、東京へ不動産投資をするのに十分な理由になるのです。

ニューヨークに大きな差

その一方で株式市場の取り扱い時価総額はニューヨークに大きく差をつけられています。ニューヨーク株式市場の面目躍如といったところです。さらに上海市場もだんだんと差を詰められています。グローバル化が進み、株式の取引はオンライン化が顕著です。今後も集約化の動きが起こる可能性もあります。

物価の高い東京

ニューヨークを100とした場合の各都市の物価水準です。掲載されていた都市の中では東京は最も物価が高い都市になります。このあたりが「東京は住みにくい」といった批判につながる点です。この中には家賃も含まれています。不動産投資の視点でみると家賃水準が高いことも示しているのです。

 

東京の不動産市場でのポジション

一般財団法人日本不動産研究所は「国際不動産価格賃料指数」を定期的に発行しています。その2020年4月時点の各都市の価格及び賃料水準は以下の通りです。各データとも東京を100とした場合の価格や賃料を示しています。ここから世界の不動産市場での東京の立ち位置を検証してみましょう。価格と賃料から投資家の行動も読み取ることができます。

 

東京

北京

上海

香港

シンガポール

ニューヨーク

ロンドン

マンション価格

100

100.2

119.6

213.4

101.9

101.4

186.4

マンション賃料

100

62.4

66.7

159.8

112.2

190.5

213.2

一般財団法人日本不動産研究所「国際不動産価格賃料指数」(2020年4月現在)より作成

マンション価格は割安

感覚的にも日本国内では東京のマンション価格は群を抜いています。東京が日本で一番マンションが高いことは間違いありません。ですが、世界と比べると意外にも割安なのです。マンション価格は北京、シンガポール、ニューヨークと同水準になります。特にロンドンや香港と比較すると東京は相当に割安です。日本では高価格な東京でも、世界から見るとまだ割安で十分投資対象となります。

マンション賃料も世界では割安

同じようにマンションの賃料も東京は割安な水準です。東京の場合、CHINTAI(https://www.chintai.net/)に掲載されている東京都千代田区のワンルームマンションの相場(募集賃料)が2020年11月現在で10.2万円になっています。日本国内ではかなり割高に感じる賃料も欧米や香港のからみると、まだまだ安いのです。その一方で中国の都市からみると東京の賃料は割高に映ります。

アジアなら東京かシンガポールに投資?

この価格と賃料のデータからでも投資行動を読み解くこともできます。例えば北京や上海との比較です。マンションの価格は東京と同水準でも賃料は6割程度になっています。これは利回りから考えると有利ではありません。つまり、あまり儲からないのです。香港もマンション価格の割には賃料が取れません。このデータによると、中国大陸に投資するよりは東京のマンションを購入したほうが利回りはよくなるのです。反対にニューヨークはマンションを購入できれば高い賃料を取ることができます。もしアジアで不動産投資をするなら東京やシンガポール、と投資家は考えるはずです。東京のマンション価格がこれまで好調だったひとつの理由といえます。

 

まとめ

日本国内のことだけみていると、東京の不動産の価格水準はとても割高にみえます。しかし世界との比較では割安な面もあるのです。井の中の蛙のたとえもあるように、狭い視野ではわからないこともあります。言葉の問題や法制度の違いもあるため、すぐに海外投資というわけにもいきません。それでも世界に目を向けることは有意義なことなのです。