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1棟アパート向けの融資の特徴とおすすめの金融機関とは?

1棟アパートの不動産投資は、部屋単位の区分所有とは異なり1棟単位で投資を行うことから元手が多くかかるものの大きな利益を得やすいメリットがあります。そこで、今回は1棟アパートを購入する場合の融資の特徴とおすすめの金融機関についてご紹介します。

1.1棟アパートを購入できる年収層と融資の出る物件基準

1棟アパートは、区分所有のマンションに比べると物件価格が高く、都内23区内の新築アパートであれば7,000~8,000万円、23区外の中古アパートなどであれば5,000万円~6,000万円はかかるのが特徴です。そのため、融資が通る層=購入できる層が限られています。

一般的に年収1,000万円以上の方であれば通りやすい傾向にありますが、近年では頭金3割が必要な金融機関も出てきています。大企業の会社員や医者、弁護士などはいわゆる高属性と言われ、審査で有利になりやすい傾向にあります。

また、融資の出やすい物件にも特徴があります。23区内やその周辺エリアで駅徒歩10分圏内の物件は、今後も高い収益性が見込めるので融資が通りやすい傾向にあります。一方、地方の主要都市以外の郊外アパートは人口減少などの理由から需要が見込みづらく、融資を通しにくい傾向にあります。

地方で一棟アパートを購入する場合は、「●●市 居住誘導区域」などと検索してみて需要が見込めそうなエリアを予め把握しておくことをおすすめします。

近年、「人口減少時代のまちづくり」として、地方都市では「コンパクトシティ」という考え方が進められています。コンパクトシティとは、商業地や行政サービスなど生活に必要な機能を一定範囲に集め、効率的な生活・行政を目指すことです。人口減少しているエリアでは税収が減り、生活に便利なサービスを分散したエリアに均等に提供し続けることが難しくなっていきます。そのため、市街化区域の中に今後都市としての拠点を形成する「都市機能誘導区域」と「居住誘導区域」を設定し、公共交通網の再編・連携と進めていく計画になっています。この「居住誘導区域」だけをミクロに見ると、実は人口が増えていく傾向にあるのです。人口が増えていくエリアは、賃貸需要も高くなっていきます。

その点に着目し、地方物件を検討する際は予め需要の見込めそうなエリアの物件を選んでおくと、自己資金や属性が低くても審査の対象として検討される可能性は高くなります。

 

2.1棟アパート融資が出やすいおすすめの金融機関

(1)オリックス銀行

1棟アパートの融資で近年よく利用されるのがオリックス銀行です。 不動産投資ローンに積極的な姿勢を示しており、年収700万円以上であれば年収の8~10倍程度を目安に借り入れることができます。金利は年収700万円以上で2.3%前後となっており、年収によって1%ほど変わってきます。地銀と比べると審査が早いのがメリットですが、物件所在地が首都圏(1都3県)・近畿圏・名古屋市・福岡市にあることが条件となっています

(2)千葉銀行

オリックスに続いて利用されるのが千葉銀行です。

年収1,000万円以上、金融資産2,000万円以上、借り入れなしなど高属性な方が主なターゲットで、属性がよければ築古木造アパートでも融資が出たケースもあります。投資家の居住地が千葉県内か東京都内という制限もあり、審査基準は厳しいものの、通過すれば金利は1%~2%と安い傾向であるのが特徴です。 上記属性に当てはまる投資家の方は、ぜひ積極的に利用してみることをおすすめします。

2018年のスルガ銀行の不正融資以降、融資は厳しい状況にあり、こと新築アパートにおいては上記2社で融資を行うことが2020年8月現在では多くなっています。

ただし、情勢によっては新たに融資を受けられる金融機関も出てくることもありますので、随時情報が入り次第更新させていただきます。

 

3.まとめ

1棟アパートは物件価格が高い分、購入できる層や融資が通りやすい物件の基準が厳しくなっています。また、スルガ銀行の不正融資以降、1棟アパートに関する融資情勢は厳しいままです。そのため、年収1,000万円未満の方は区分や戸建賃貸、その他の不動産投資商品を検討した方がスムーズかもしれません。年収1,000万円以上の方は、積極的に挑戦してみることで大きな利益を得られる場合があります。自身が購入でき、運用するのに適した投資物件は何か?今後も積極的に情報を集めてみてください。

弊社では毎月様々なセミナーを通じて情報発信も行っておりますので、よろしければぜひ今後の参考にご活用ください。

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