
メガバンクで不動産投資ローンを組む場合の注意点
不動産投資を始める場合、金融機関から融資を受けて物件を購入するのが基本です。
物件にもよりますが、1000万円を超える場合がほとんどなので、一括で購入するにはかなりの資金力が必要となります。
しかし、メガバンクや地方銀行など、たくさんある金融機関のうち、どこを選べば良いのか、判断に迷うこともあるでしょう。
各金融機関にはそれぞれ特徴がありますので、内容を把握したうえで選択することが重要です。
そこで本記事では、主にメガバンクを中心に不動産投資ローンを受けられる場合の注意点を解説していきます。
メガバンクで不動産投資ローンを組む場合
メガバンク(三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行)で不動産投資ローンを組む場合、最大のメリットは金利が低いことです。
場合によっては、1%以下でローンを組めることもあるので、返済リスクを抑えられます。
一方、その他の銀行と比較して、審査が非常に厳しくなるため、希望通りのローンが組めないケースも考えられます。
特に年収や勤務先については、高い条件が求められる傾向にあります。
つまり、融資条件が良い反面、審査に通りにくいことが、メガバンクの特徴です。
メガバンク以外の金融機関で不動産投資ローンを組む場合
では、メガバンク以外の金融機関(地方銀行、ネット銀行など)にはどんな特徴があるのでしょうか?
まず地方銀行は、その銀行が所属する都道府県内の物件であれば、比較的良い条件でローンを提供する傾向があります。
しかし、所属する地域以外の物件の場合、融資条件が厳しくなったり、融資そのものが行えなかったりするケースもあるので、注意が必要です。
ネット銀行に関しては、地方銀行のようにエリアが限定されることはありませんが、金利は高めとなります。
また、ネット上での手続きとなるため、店頭で相談する場合と比較して、融通がききにくいデメリットがあります。
審査はやや緩めですが、金利が他より高い特徴がある以上、特別な事情がない限り、地方銀行などを優先することをおすすめします
金融機関が着目するポイント
ここまで金融機関が行う審査について触れてきましたが、実際に審査を行う際、金融機関は依頼者のどういった面に着目しているのか、知っておくと良いでしょう。
大きく分けると、「物件評価」と「個人属性」の2つが融資を受ける際のポイントとなります。
特に「個人属性」が重要な判断材料になることを覚えておきましょう。
個人属性で見られる内容は以下の通りです。
・年収
・職業
・自己資金
・残債
この中で致命的なのは、残債が多い場合、ローン等の返済で滞納経験がある場合です。
こうしたケースでは、他の事項が問題なくでも、融資を断られる可能性が高くなります。
そのため、将来的に不動産投資を考えている人は、現在借りているローンなどの返済・支払いを滞納することは、絶対に避けなければなりません。
金融機関の最近の動向
最後に各金融機関の不動産投資ローンに対する、最近の動向について見ていきましょう。
以下は金融機関の不動産業向け貸出の内訳です。
※日本銀行 金融システムレポート(2020年10月)より抜粋
これを見ると、2016年頃をピークに各金融機関とも落ち込んでいた不動産業向けの貸し出しが、2020年に入る上昇に転じていること読み取れます。
もちろん、これから先、不動産投資市況がどのように動いていくか分かりません。
しかし、特に地方銀行、信用金庫において目に見えて落ち込んでいた貸出の内訳が、上昇に転じたということは大きな変化と捉えて良いでしょう。
まとめ
不動産投資を行ううえで、ローンを組む金融機関の選択は重要なポイントです。
メガバンク、地方銀行、ネット銀行など、各金融機関の特徴や、メリットデメリットをしっかり把握してから選択するようにしてください。
また、不動産投資市況が今後どのように変化していくのか、最近のデータをよく読み込んで、自分なりに予測を立てることをおすすめします。