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不動産投資に必要な減価償却費の知識をご紹介!

減価償却費という言葉を聞いて、ピンとくる人は経理や会計に長けた人です。一般的にはなじみの薄い減価償却費。それでも不動産投資には不可欠な費用となっています。減価償却費がわからないと適切な決算ができません。ここで減価償却費の基礎を学んでいきましょう。

 

減価償却って何だ

一般に、建物は時間の経過に伴って価値が減っていきます。建物は新築時が一番高く、例外はあるものの、時間の経過によってその価格は減少していくものです。減価償却費はこれを反映させるための計算方法といえます。減価償却費は会社で経理を経験している人や個人事業の人にはなじみがあります。逆に簿記や会計に関わらない人には初めて聞く言葉かもしれません。モノの価値の減少を計算する方法が減価償却費なのです。

減価償却は資産を費用に変換する方法

減価償却は建物という資産を、減価償却費という費用に変換していく方法です。建物は取得した期だけで効用が終わるものではありません。不動産投資の期間中ずっと効用を発揮します。減価償却をすることで建物の取得にかかった金銭を投資期間に割り振っていくのです。

不動産投資に減価償却は必須

減価償却は、通常なら事業用の資産が対象となります。経理関係でよく使うのはこのためです。ここで注意が必要なのは、減価償却費の対象となるのは不動産でも建物部分だけ、ということ。土地の部分の価値は減価償却費の対象外になります。土地は時間の経過では価値を失わないと考えられているためです。

 

減価償却費の計算方法

減価償却費の計算方法は、定率法や定額法などのいくつかの方法が一般的です。定額法は償却額を焼却期間で均等割りし、毎年一定額を計上する方法。定額法の計算式は以下のようになります。

・減価償却費=取得費(建物購入代金等)×0.9×償却率×経過年数

それぞれの項目を解説します。

取得費(建物購入代金等)

取得費は主に建物の購入代金です。建物購入代金については細かい決まりがあります。契約書があればその金額を調べるのは簡単です。契約金額以外にも建物購入代金の査定にはいくつかの方法があります。客観的にその価値を示すことができればよい、とされているのです。取得費には建物購入代金のほかに、購入時に不動産会社等に支払った仲介手数料、登録免許税・不動産取得税・印紙税などの税金、登記費用なども含めることができます。

0.9が大事

計算式の中にある、0.9も忘れずに計算しましょう。0.9の根拠は定かではありませんが、0.9を控除した0.1の部分は残存価値といわれています。耐用年数が過ぎても1割程度の残存価値があるからこの部分を残しておくのが根拠のひとつです。また、これは経理上の話ですが、全部を減価償却してしまうとその資産の存在を忘れてしまうので備忘のためにわずかに価値を残しておくのも理由のひとつになります。

法定耐用年数を使う

耐用年数は法律で決まっている事項です。例えば、不動産投資用物件の多くは木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造のいずれかでできており、事業用資産の法定耐用年数を使用します。鉄筋コンクリート造建物の法定耐用年数は47年のため、この数字を使うのです。47年も建物が価値を保つことができるか、は別の話ですが、これらは法定事項となっています。

【事業用資産構造別の法定耐用年数と償却率】

構造

法定耐用年数

償却率

木造

22年

0.046

金属造

主要な鉄骨の肉厚が3〜4mm以下

27年

0.038

金属造

主要な鉄骨の肉厚が4mm超

34年

0.03

鉄筋コンクリート造

鉄骨鉄筋コンクリート造

47年

0.022

 

償却率と売却時の経過年数

償却率は法定耐用年数で決まります。鉄筋コンクリート造マンションの法定耐用年数は47年なので、その償却率は0.022です。国税庁のサイトにも償却率表は掲げられています。もし計算で出そうとすると、1÷47(年)となり、0.0212…です。これの端数を繰上げして0.022となります。なお、経過年数は5捨6入です。仮に5年4ヵ月ならば5年、5年6ヵ月ならば6年になります。

 

まとめ

慣れるまではわかりにくい減価償却費。それでも減価償却費を計上すれば利益の圧縮にもなります。会計や税法が減価償却費を導入している以上、これを利用しない手はありません。一度計上してしまえば、会計ソフトやエクセルで自動計算も可能です。減価償却費を味方につけ、不動産投資を有利に進めましょう。