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初心者でも分かる!決算書を実践例で紹介

決算書といわれる書類には多くのものがありますが、主な書類は損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書の3種類になります。期間内の売上と費用を計算した損益計算書、資産状態を示した貸借対照表、現金の流れを記載したキャッシュフロー計算書です。上場企業のように多くの事業をしている会社の決算書は複雑で読み解くには簿記や財務の知識が必要となります。ですが、不動産投資の場合は登場する勘定科目も少なく、少しの勉強だけで理解できるようになるのです。

 

収益と費用を計算する損益計算書

期間内の売上とそれに対応する費用を記載して純利益までを計算したものが損益計算書です。損益計算書は売上から各種の費用を引き、売上以外の収益を加算して計算します。

【損益計算書の例】

①売上

賃料収入

1,900万円

 

礼金

100万円

 

合計

2,000万円

 

②売上原価

0万円

③売上総利益 ①-②

2,000万円

④販売費及び一般管理費

減価償却費

700万円

 

修繕費

200万円

 

水道光熱費

50万円

 

租税公課

200万円

 

保険料

50万円

 

管理費

400万円

 

合計

1,600万円

 

⑤営業利益 ③-④

400万円

⑥営業外収益

0万円

⑦営業外費用

支払利息

300万円

⑧経常利益 ⑤+⑥-⑦

100万円

⑨特別利益

0万円

⑩特別損失 

0万円

⑪税引前当期純利益 ⑧+⑨-⑩

100万円

           

通常の会社では原価にあたる売上原価を売上から引きますが、不動産投資で売上原価はほとんどありません。このため売上の金額がほぼ売上総利益となります。売上総利益から引かれるのが販売費及び一般管理費です。修繕費や管理費、減価償却費や公租公課といった不動産投資に関わる費用は多くはこの項目に入ります。そして売上総利益から販売費及び一般管理費を引いたものが営業利益です。営業利益に営業外収益を加算するのですが、不動産投資で営業外収益はほぼありません。営業利益から引くべき営業外費用は支払利息があります。こうして計算されるのが経常利益。特別利益や特別損失はほとんどないので、経常利益イコール税引前当期純利益となります。

 

資産や負債を記載する貸借対照表

決算期末の財政状態を示した書類が貸借対照表です。資産の合計と、負債、資本の合計が釣り合うことからバランスシート、略してB/Sとも呼ばれます。貸借対照表からわかることは、不動産の資産価値、それを獲得するために借りた負債、そして自己資本などです。この他に未払いの費用や未収の賃料も記載されています。

【貸借対照表の例】

資産

 

負債

 

現金

200万円

借入金

4,000万円

土地

2,000万円

未払費用

200万円

建物

3,000万円

資本

 

未収賃料

100万円

資本金

1,000万円

   

利益剰余金

100万円

5,300万円

 

5,300万円

不動産投資の場合、物件を購入するとその取得原価が貸借対照表に記載されます。資産の部ではこの他にも未収収益である未収賃料なども計上科目です。反対側の負債の部には借入金や未払いの費用などを記載します。残りは資本の部です。資本の部は自己資本を記載し、利益剰余金などがあれば記載します。上記の例では資産の部の合計と負債と資本の部の合計が一致しています。これでバランスが取れているため、バランスシートと呼ぶのです。

 

お金の流れがわかるキャッシュフロー計算書

かつて、平成の始め頃の不況では、損益計算書や貸借対照表では黒字なのに、なぜか倒産してしまう黒字倒産が起きました。これは換金性のない資産や収益が多く、現金が手元になかったために発生したものです。こうした教訓から現金の流れを把握することが見直されました。そこで生まれたのがキャッシュフロー計算書です。

【キャッシュフロー計算書の例】

①営業活動によるキャッシュフロー                    

税引前当期純利益

100万円

減価償却費

700万円

     小  計

800万円

法人税等の支払額

-30万円

営業活動によるキャッシュフロー 計

770万円

②投資活動によるキャッシュフロー

固定資産の売却による収入

0万円

固定資産の購入による支出

150万円

投資活動によるキャッシュフロー 計

150万円

③財務活動によるキャッシュフロー

借入金による収入

0万円

借入金の返済

150万円

財務活動によるキャッシュフロー 計  

150万円

④キャッシュの増減額  ①+②+③

1,070万円

キャッシュの増減額期首残高 

430万円

キャッシュの期末残高

1,500万円

キャッシュフロー計算書では、お金の流れを営業活動、投資活動、財務活動に分けます。そしてそれぞれのカテゴリーでキャッシュフローを計算していくのです。こうして計算されたキャッシュフローを合計し、会計期間中のキャッシュフローの増減を把握します。

 

まとめ

不動産投資の決算書は、出てくる勘定科目も限定的で種類も少なくなっています。最初はわかりにくくても、すぐに慣れることが可能です。少なくともここにあげた3種類の計算書類は理解し、読み解けることが必要になります。決算書の作成はパソコンの決算書作成ソフトを使えばそれほど難しい作業ではありません。まずは簡単なものからでもよいので自分で作成してみましょう。

 

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